K-3 Mark IIIの緑が、どうしても気になっていた。Lightroomで自分好みの色に整える

PENTAX K-3 Mark IIIのRAWにGreenとYellowのHSL調整プリセットを反映した芝生と木々

K-3 Mark IIIを使っていて、ずっと少し気になっていたことがある。

それが、植物を撮ったときの「緑」の見え方だった。

緑が鮮やかなこと自体が嫌なわけではない。むしろPENTAXらしい色の深さは好きだ。ただ、芝生や木々が画面の大部分を占める写真では、黄緑から緑、深い緑までがそれぞれ別の色として見えるというより、ひとつの大きな「緑」としてまとまって見えることがあった。

最初はセンサーや画像処理の特性なのかなとも思った。でも今回、LightroomでプロファイルとHSLを少し調整してみたことで、その印象がかなり変わった。

そして何よりうれしかったのは、「K-3 Mark IIIの性能が悪いわけではなかった」と改めて感じられたことだった。

目次

気になっていたのは、緑が鮮やかなことではない

僕が気になっていたのは、単純な彩度の高さだけではない。

芝生の明るい緑、少し黄色を含んだ緑、木陰の深い緑。そうした色の違いが、K-1で撮った写真と比べると少し近い方向にまとまって見えることがあった。

もちろんK-1とK-3 Mark IIIでは撮影日も光もレンズも違うので、厳密な比較ではない。あくまで自分が普段の写真を見返したときに感じていた印象の話だ。

でも、その違和感があることで、K-3 Mark IIIを持ち出す回数が少し減っていたのも事実だった。

まずはLightroomの読み込み直後から確認する

比較に使ったのは、芝生と木々が大きく写っている1枚。

手前の芝生、奥の芝生、上部の木の葉まで、同じ画面の中に明るさの違う緑が入っているので、今回の違和感を確認しやすかった。

PENTAX K-3 Mark IIIで撮影した芝生と木々、Lightroom読み込み直後の色
Lightroom読み込み直後。手前の芝生の黄緑が強く、緑がひとまとまりに見えやすい。

読み込み直後は、特に手前の芝生の黄緑が強く、写真全体の中で緑の存在感が前に出てくるように感じる。

Camera Matching「ナチュラル」に変えてみる

次に、LightroomのプロファイルをCamera Matchingの「ナチュラル」に変更し、露出も少しだけ明るくした。

PENTAX K-3 Mark IIIのRAWをLightroomのCamera Naturalで調整した芝生と木々
Camera Matching「ナチュラル」+露出調整。読み込み直後より落ち着くが、まだ緑同士が近く感じる。

これだけでもかなり落ち着く。ただ、自分の目にはまだ緑同士が少し近い方向にまとまって見えた。

そこで、GreenとYellowだけを少し調整してみることにした。

GreenとYellowを少しだけ整える

今回プリセットにした設定は次の通り。

  • Profile:Camera Natural
  • Yellow:色相 -5 / 彩度 -5 / 輝度 -3
  • Green:色相 +5 / 彩度 -7 / 輝度 -10

数値だけを見ると、かなり小さな変更だと思う。

でも目的は色を大きく変えることではなく、緑を別の色にしてしまわない範囲で、自分が気になっていた「緑のまとまり方」を少しほぐすことだった。

PENTAX K-3 Mark IIIのRAWにGreenとYellowのHSL調整プリセットを反映した芝生と木々
Green / Yellow調整後。芝生と木々の緑の差が少し見えやすくなった。

調整後は、手前の芝生の黄緑が少し落ち着き、奥の芝生や木の葉との違いが見えやすくなった。人物の肌や白い服、デニムの色を大きく変えずに、緑だけを自分の好みに近づけられたのもよかった。

この設定が「正しいK-3 Mark IIIの色」という意味ではない。あくまで僕の好みに合わせたスタート地点として使っている。

K-1の写真を見返して気づいたこと

K-1で撮った写真を見返すと、緑の多い場面でも自分にはあまり違和感がなかった。

PENTAX K-1で撮影した芝生を歩く子どもの写真
参考:K-1。緑が画面の大部分を占めても、自分には自然に見える。
PENTAX K-1で撮影した木陰と明るい芝生の中を歩く子どもの写真
参考:K-1。日向の黄緑から木陰の深い緑まで、色のつながりが自然に感じる。
PENTAX K-1で撮影した黄色い花畑と緑の草木
参考:K-1。黄緑・緑・深緑のつながりを見るための補助作例。

同条件の比較ではないので、ここからカメラだけの差を断定することはできない。ただ、K-1では黄緑から緑、深い緑までが自然につながって見えることが多く、これが自分の好きなPENTAXの色だったのだと思う。

K-3 Mark IIIの性能が悪いわけではなかった

今回いちばん大きかったのはここ。

色の違和感があったときは、「K-3 Mark IIIは自分には合わないのかな」と少し思っていた。

でもRAWを調整してみると、ちゃんと自分の好きな方向へ持っていけるだけの情報が残っている。少し整えるだけで、写真全体の印象がかなり変わった。

カメラのポテンシャルが低かったのではなく、初期の色の出方が自分の好みと少し違っていただけだったのだと思う。

改めて、K-3 Mark IIIはスナップで使いやすい

色の違和感が薄れたことで、改めてK-3 Mark IIIの使いやすさにも目が向いた。

僕が特に好きなのは、測距点レバーでファインダーを覗いたままAFポイントを動かせること。

スナップでは、構図を決めてからピント位置を少しだけ変えたい場面が多い。そんなとき、視線をファインダーから外さずに操作できるのはかなり使いやすい。

そしてもうひとつ、APS-C機なのに光学ファインダーが大きいこと。

フルサイズ機に近い感覚で被写体を見ながら撮れるので、APS-Cの機動性を使いつつ、ファインダーを覗いたときの窮屈さが少ない。この組み合わせは、やっぱりかなり良い。

色の違和感が理由で持ち出す機会が減っていたカメラだけに、今回の発見で「またこれを持って出かけよう」と思えるようになったのが何よりうれしい。

自分に合わない色だからと、カメラを決めつけない

カメラから出てくる色が、自分の好みと完全に一致するとは限らない。

でもRAWで撮っているなら、少しの調整でそのカメラが持っている良さを引き出せることもある。

今回のK-3 Mark IIIは、まさにそれだった。

「このカメラの色は自分に合わない」と決めてしまう前に、まずは自分の好きな色に近づけてみる。

それだけで、持ち出したくなるカメラに戻ることもあるんだなと思った。

このカメラ

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APS-Cというフォーマットについて感じていることは、「APS-Cではダメですか?」にも書いています。

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